知って得する健康豆知識167

2017/03/22

ポリファーマシー

梶原診療所 内科医 田中啓太

ポリファーマシーは?

  皆さん、「ポリファーマシー(多剤併用)」という言葉を聞いたことがありますか?「お薬をたくさん服用している」という意味で、通常は5種類以上を服用している場合を言います。また、不適切・不必要なお薬が処方されているという意味合いも持っています。

ポリファーマシーの問題点

 最近、この「ポリファーマシー」という言葉が医療者の間で注目されています。というのは、お薬が増えれば増えるほど、相互作用(飲み合わせ)の点で有害事象が増えるからです。
特に65歳以上の高齢者においては服用するお薬が増えると、 副作用の出現・副作用による入院・転倒・骨折などの危険性が増えることが研究結果から明らかとなっています。 最近、「日本老年医学会」という団体から『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 』というものが発表され、安全面で高齢者に中止を考慮するべき薬剤が一覧表に公開されました。例えば、睡眠薬は転倒・骨折の危険性が増えるため、高齢者においては注意するように案内が出ています。これ以外に も様々なお薬で注意が必要とされています。
 もちろん、皆さんが服用されているお薬は本当に必要なものばかりで、その数だけで良し悪しを判断する事は出来ないと思いますが、それでも不適切・不必要なお薬がないか常に確認していかなければなりません。

お薬手帳の重要性

 また、複数の医療機関からお薬をもらっている方も多いと思います。ここでもやはり飲み合わせの問題や、同じようなお薬が何種類か処方されているという問題があります。このような問題に対応する方法に『お薬手帳』があります。血圧手帳と同じくらい大切なもので、他院からの処方薬が把握しやすくなり、飲み合わせなどをチェックすることができます。 もし万が一、急病で初めての医療機関に運ばれてしまった時にもお薬手帳があれば薬剤名から医師が病気についてある程度知ることができます。医療機関を受診される際は、ぜひお薬手帳をお持ちいただき、見せていただくようよろしくお願いします。
 皆さんに安心してお薬を服用していただくためにも、もしお薬に関して気になること、心配なことがありましたら、医師・看護師・薬局薬剤師にお気軽にご相談ください。